ピンポーン。「鍵忘れたー。玄関開けてー」。また息子が鍵を忘れて出掛けてしまったようだ。玄関まで数m歩いて鍵を開けるだけだがどうにも面倒臭い――。

 そんな不満から生まれたのが、石原和典さんが開発した自動施錠・解錠システムです(図1)。玄関の錠前を改造して、ラズパイを中に入れました(図2)。そのラズパイでモーターを回し、自宅の鍵のサムターンを回します。

図1●自動施錠・解錠システム
図1●自動施錠・解錠システム
完成まで試行錯誤したため、アルミ板には余計な穴が多く開いている。
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図2●自動施錠・解錠システムの裏側
図2●自動施錠・解錠システムの裏側
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 息子さんから頼まれて鍵を開ける方法は二つあります。まずスマホなどのWebブラウザーから操作できます。ラズパイ上のWebサーバーで動くPHPアプリが施錠・解錠の操作をします。さらに壁に付いているインターホンでも解錠できます。石原さんはインターホンを電気錠制御ができる機種に取り替え、それが出す信号を解析。単純なパルスだったので、ラズパイで読み取れるようにしました。

 さらにドアの外に取り付けたFeliCaリーダーにおサイフケータイを近付けることでも解錠できます。鍵は忘れても、ケータイを持っていれば息子さんが自ら鍵を開けられます。

 もちろん物理的な鍵や手でも施錠・解錠できます。実際の操作の様子は動画で見られます。