第1回第2回で紹介した「FUJI HACK」のほか、ここ数年、富士通はハッカソンイベントを多く実施している。

 2014年4月12日~13日には、桜をきっかけにして東北を訪れる人々を増やすアイデア・サービスを開発する「さくらハッカソン2014」を開催した。その実施にあたっては、富士通グループ外の参加者も募っている(関連記事:富士通が東北復興支援のハッカソン、自転車旅行向けサービスなどを開発)。

 2014年3月から7月にかけては、立教大学経営学部の佐々木ゼミ(担当:佐々木宏教授)と富士通グループ社員が共同でアイデアソンを実施した(写真1)。富士通グループの所有する技術を使い、新しいビジネスのアイデアを作るというものだ。

写真1●富士通が立教大学経営学部佐々木ゼミと共同で実施したアイデアソンの様子
写真1●富士通が立教大学経営学部佐々木ゼミと共同で実施したアイデアソンの様子
[画像のクリックで拡大表示]

 このほか、SI事業を担当するインテグレーションサービス部門の中期事業計画の策定に、アイデアソンの手法を利用している。統括部長クラスが十数人参加する。

 なぜ、富士通はハッカソンやアイデアソンを推進しているのか。一連の取り組みを推進しているインテグレーションサービス部門の柴崎辰彦 戦略企画室長は、「ハッカソンになぜ取り組むかを説明するには、その背景を理解してもらう必要がある」と言う。