Windows Server 2003のサポート終了が目前に迫っています。移行先の選択肢となる最新のサーバーOS、Windows Server 2012 R2について、これまでのバージョンと何が変わったのかを中心に解説します。前回に引き続いて、「SMB 3.0」や「Hyper-V」など最新のハードウエアや標準規格への対応について説明します。


ReFS

 Windows Server 2012では、NTFSの後継とされる新しいファイルシステム「ReFS(Resilient File System)」が提供されました。ReFSは現在、データ保存用の固定ドライブでのみサポートされます。

 “Resilient”には、“回復力”という意味があります。ReFSは、データの検証と自動修正を行い、可能な限りデータの破損を防止します。また、記憶域が大容量化する中、最大2TBまでのNTFSでは対応が難しくなってきました。ReFSは最大256ZB(ゼタバイト)のボリュームサイズ、最大約16EB(エクサバイト)のファイルサイズ、最大約1844京のファイルおよびフォルダー数をサポートします。

注意:ReFSの制約
 ReFSはOSボリューム、リムーバブルボリューム、Windows Server 2012のクラスターの共有ボリューム(CSV)では使用できません。Windows Server 2012 R2ではクラスターの共有ボリューム(CSV)でもサポートされるようになりましたが、クラスターの共有ボリューム(CSV)を使用するアプリケーションのデータ格納用には使用できません。また、ReFSはNTFSと多くの部分で互換性がありますが、名前付きストリーム、オブジェクトID、短いファイル名(8.3形式)、NTFS圧縮、暗号化ファイルシステム(EFS)、ユーザーデータトランザクション、スパース、ハードリンク、拡張属性、クォータ、データ重複除去、ODXの機能についてはサポートしません。なお、Windows Server 2012 R2のReFSでは、名前付きストリームのサポートが追加されました。