サンフランシスコからタクシーが消えている。タクシードライバーが、ライドシェア会社Uberなどに転職しているためである。タクシー会社は深刻なドライバー不足で、所有している車両をフル稼働させられない状態が続いている。

 Uberは、Googleなどから大規模投資を受け事業を拡大している。Uber急成長の秘密は何か、また、GoogleはUberと何を目指しているのかを解明する。

出典: Uber
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ライドシェアと呼ばれる運輸ネットワーク

 Uberは、サンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業で、ライドシェアと呼ばれる運輸ネットワークを展開している。Uberは45か国130都市でビジネスを展開し、北米では108都市をカバーしている。Uberの躍進は留まるところを知らない。

 ドライバーは、なんと自家用車を使って乗客を運ぶ。自家用車でタクシー事業をするため、ライドシェアと呼ばれている。Uberは創業当初、「Black Car」という黒塗り高級車を使ったハイヤーサービスを展開していた。しかし、2012年に「UberX」というライドシェア(上の写真)を開始したことから、タクシー市場が一変した。