Samsungのスマートフォン事業の失速が鮮明だ。そこでSamsungは、次の事業機軸としてデジタルヘルスを選び、技術開発に全力で取り組んでいる。スマートフォンではApple iPhoneが手本となったが、デジタルヘルスではGoogleの手法を踏襲している。果たしてSamsungはGoogleになれるのか、その挑戦を解析する。

デジタルヘルス発表イベント

 Samsungは、スマートフォンの次のターゲットとしてデジタルヘルス市場を選び、先頭を走ろうとしている。Samsungは5月28日、「Samsung Digital Health Launch Live Event」で、デジタルヘルス最新技術を公開した。「Voice of the Body」というテーマで、身体の声を聞く技術を発表。今までのイベントとは大きく異なったのは、消費者向け製品の発表ではなく、開発者を対象にプラットフォームを前面に押し出した発表となったことだ。

出典: Samsung
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 ハイライトは、身体をモニターするための高機能センサーを搭載した「Simband」という健康管理ウエアラブル(上の写真、センサーユニット、表面と裏面)。Simbandは商品ではなく、リファレンスモデル。消費者向けに販売する商品ではなく、開発者向けに提供する参照モデルである。