パソコンを購入するとき、価格から付属品まで、比較すべきポイントは数多くあるが、Windowsタブレットについては、ペンが重要になりそうだ。11月19日に東芝が発表したWindowsタブレット「dynabook Tab」シリーズの記事を見てそう感じた(東芝、ワコムの「アクティブ静電結合方式」採用のWindowsペンタブレット)。

 Windowsタブレットは安くするために、OSは「Windows 8.1 with Bing」、CPUはインテルAtomシリーズを搭載する。画面サイズが同じなら、見た目も機能もあまり変わらない。製品ごとの違いはほとんどなく、価格勝負になりがちなところだ。

 ところが東芝の新dynabook Tabでは、ワコムのスタイラスペンを採用して、他社の製品に差を付けようとしている。このワコムのスタイラスペンは、2014年9月に発売された製品で、2048段階の筆圧を判定でき、高精細なイラストを描きたいクリエイター向けの「Intuos Creative Stylus 2」と同等だ(関連記事:書き味は確かに滑らか、ワコムのiPad向け新スタイラスペンを試してみた)。このスタイラスペンを新dynabook Tab用にチューニングして、搭載している。

 ワコムのスタイラスペンの特徴は、電磁誘導方式に匹敵するペン機能を、静電容量方式のタッチパネルで低コストに実現すること。ペンの精度が上がって、手書き入力などのタブレットで必須の機能が使いやすくなる。その上、タッチパネルの方式は従来通り、静電容量方式が使用できる。

 Windowsタブレットのようなタッチパネルが前提のパソコンが登場していくなかで、その普及のカギを握っているのは“ペン”かもしれない。購入するときは、ペンがどうなっているか、店頭で確認する必要がありそうだ。