世はビッグデータ花盛り、誰もがビッグデータビジネスに一枚噛もうと躍起だ。データ増の加速が予想されるなか、そこでもうけるITベンダーは誰だろう。ストレージやデータベースなどデータの蓄積・分析に関わるベンダーは当然。ひところに比べると影が薄いものの、データサイエンティストなどもその一人である。

 忘れてはならないのが、ネットワーク機器ベンダーだ。東芝とシスコがIoT分野で協業へ、シスコは国内に「IoE」の推進センター開設というニュースを読み、そう感じた。両社は「製造」「交通・運輸」「スマートシティ」などIoTの共同研究やソリューション開発などで協業を探るという。社会インフラに埋め込まれたセンサーや機器から膨大なデータが生み出されれば、それを運ぶためのネットワーク機器が売れる。

 シスコが掲げるクラウド戦略「Intercloud」は、異なるクラウドやオンプレミスなどを連携し、一元的な運用管理を可能にする。こうしたクラウドで流通するデータが増えるほど、その基盤となるネットワーク機器の需要も増えるわけだ。データの流通量を増やすための提携は今後も続きそうだ。