ITproで、「[リミニ利用者が明かす本音1]ERP向け第三者保守サービス活用の留意点」との記事が公開された。ERPの保守を、ERPベンダーではなく別の企業に任せる、という話である。
理由は保守費用の高さ。記事の冒頭では、プリント基板を製造する日本シイエムケイ(CMK)や、IT企業のシーエーシー(CAC)のIT部門の責任者が実情を語っている。詳細は記事を読んでいただきたいが、自社の業務に必要十分な機能を備えたシステムが安定して動作し続けている状態で、年間数千万円の保守費用が発生し、ときには不要なバージョンアップを強いられるのは納得しがたい、というわけだ。両社は、日本リミニストリートが提供する第三者保守サービスを検討・導入し、ERPベンダーの保守契約を打ち切る方向だ。
ERPベンダーにも言い分はあろうが、記事にある通り、年に1、2回の保守対応で数千万円という金額だと、納得しきれるものではないかな、というのが個人的な感想だ。リミニを選んだ両社は長年不満を抱いていたのだから、保守対応の内容を考慮しても割高、少なくとも不透明感はあったのだろう。
両社がリミニの対応に満足できるかはしばらく待たねば分からない。ただ、まだ表に出ていない案件もあるようで、日本でもこうしたERPにおける第三者保守サービス利用が広がるのは間違いなさそう。この動きを受けて、ERPベンダーがサービスを見直したり、また別の勢力が市場へ出てきたりするともっと面白くなる。