米IDCが2014年第3四半期のスマートフォン市場調査結果を発表した。それによると、シェアトップが韓国サムスン電子、第2位が米アップルというのは変わらないものの、第3位に中国シャオミ(Xiaomi)が躍進している。シェアは前年同期比3.2ポイント増の5.3%。出荷台数は前年同期比211.3%増の1730万台だという。驚異的な伸びである(関連記事:2014年のQ3の世界スマホ出荷台数は25%増、Xiaomiが3位に浮上)。

 1位と2位のサムスンとアップルは、順位こそ変わらないもののシェアは落としている。特にサムスンの市場シェアは、前年同期の32.5%から23.8%に8.7ポイントも低下した。Appleも前年同期から0.9ポイント減の12.0%である。出荷台数で見ても、サムスンは上位5社の中で唯一減らしている。

 サムスンのお膝元、韓国でもシェア変動の兆しが見え始めている。韓国のスマートフォン市場に占めるサムスンのGALAXYシリーズのシェアは6割超と圧倒的なものの、これまでほとんど人気がなかったiPhoneが、iPhone 6/6 Plusの発売で爆発的に売れ始めた(関連記事:iPhone 6/6 Plus、韓国の事前注文数は10万台、Samsungの新型機上回る?)。

 「韓国のスマートフォンユーザーがiPhoneを選択しない唯一の理由が、『画面が小さい』ことだっただけに、iPhone 6/6 Plus以降はもう画面の大きさで悩むことはなくなった」(PC Onlineの記事「世界で最もiPhone 6が高い国は韓国?それでも売れ行きは絶好調」より引用)。

 韓国でのiPhoneのシェアは現在6%だが、iPhone 6以降は14%を超えると見込まれているという。

 これに対してサムスンは、GALAXY Note Edgeの韓国での発売を前倒しして対抗し始めた。GALAXY Note Edgeは、ディスプレイを端末の側面にまで拡大した画期的な端末。しかしそれだけに端末価格は高く、韓国でのiPhone 6/6 Plusの勢いを止められるかどうかは未知数だ。