2014年10月7日から11日まで、千葉市・幕張で最先端IT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2014」が開催されている。ITproにも続々とニュースが挙がっている(アルプス電気、太陽電池で駆動する農業向けセンサーモジュールを出展ミツミ電機、車載用の79GHz帯ミリ波レーダーを出展)。

 CEATECはエレクトロニクス分野の展示会のイメージが強いが、今やCEATECがカバーする範囲はかなり広くなっている。そこを貫いているのが「IT」だ。今年のCEATECの会場を見ると、パナソニックやシャープ、富士通、東芝、三菱電機、パイオニア、NTTドコモ、NECグループ、オムロン、村田製作所、ミツミ電機、アルプス電気、太陽誘電、ローム、TDK、さらにはトヨタ自動車や本田技研工業、マツダ、クラリオンなど大手に交じって、クラウドサービスやロボット開発のベンチャーなど非常にバラエティに富んでいる。

 大手企業の展示も実際の利用シーンを想定したものが多く興味深い。例えば富士通は視線を検知するセンサーを利用し、顧客の視線の分布や軌跡を取得。飲食店のカウンターを模したブースで実際にワインや日本酒のボトルを並べ、来場者がそれらのどこを見たかをその場で示すデモを実施していた(写真)。販売促進や接客支援などを想定している。

写真●中央やや下のボトルとボトルの間にある黒いボックスが視線検出センサー。基準点となる「角膜反射」、動点となる「瞳孔」の位置関係から視線を検出する
写真●中央やや下のボトルとボトルの間にある黒いボックスが視線検出センサー。基準点となる「角膜反射」、動点となる「瞳孔」の位置関係から視線を検出する
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 今や生活のあらゆるところにITが入り込み、飲食店、農場など様々な現場を変え始めている。ITがあらゆる領域に広がりつつあるということは、企業情報システムに携わる方にとっても、それだけ関わることができる領域が増えてくるということだ。CEATECはそんなことをリアルに感じさせてくれる場である。