Windows 8.1 with Bingを搭載したPCやタブレットが相次いで登場している。Windows 8.1 with Bingは、米マイクロソフトの検索サービス「Bing」をInternet Explorerでの標準に設定することを条件に無償か格安でメーカーに対してライセンスするバージョンのこと(関連記事:ITproまとめ - Windows 8.1 with Bing)。Windows 8.1と機能は同じだ。

 エプソンダイレクトは7月29日、Windows 8.1 with Bingを採用したタブレット「Endeavor TB20S」を発売した。1280×800ドットの10.1型液晶パネルを搭載しており、下位モデルはストレージ(eMMC)が32GBと少ないものの税別価格は3万5000円。上位モデルはストレージ64GB、「Office Home and Business 2013 Service Pack 1」付属で税別4万3000円だ。エプソンダイレクトは6月にも税別3万2000円のWindows 8.1 with Bing搭載ノートを発売している。

 レノボ・ジャパンは「ThinkPad 10」の個人向けモデルを7月28日に発表した。フルHD(1920×1200ドット、10.1型)で視野角の広いIPS方式の液晶パネルを採用しながら6万6000円。Office Home & Business 2013も付属する(関連記事:ニュース - レノボ・ジャパン、10.1型Windowsタブレット「ThinkPad 10」個人向けモデルを発売:ITpro)。

 ショップブランドは大手メーカーよりも積極的だ。ドスパラは、Windows 8.1 with Bingを搭載した15.6型液晶搭載のノートパソコンを3万7980円で販売。ディスプレイは別売ながら、同じ価格のデスクトップPCも用意している。ユニットコムも7月11日にWindows 8.1 with Bing搭載のノートを2モデル発表した。そのうち1モデルは1366×768ドットの11.6型液晶搭載で1.3kgと軽量ながら税別価格は3万4980円だ。同社もWindows 8.1 with BingのデスクトップPCを販売している。

 Windows 8.1 with Bingを採用したPCは、製品によっては確かに割安感はある。例えば、エプソンダイレクトが6月に発売したWindows 8.1 with Bing搭載の小型ノート「Endeavor NY40S」には、ハードウエア仕様が同一のWindows 7 Home Premium採用モデルもある。両者の価格差は7000円だ。

 一方、同じメーカーのEndeavor TB20Sの価格は、8型液晶ディスプレイを搭載した通常のWindows 8タブレットと同クラス。8型液晶のWindowsタブレットは2013年秋ごろから市場に出回り始め、今では価格がこなれている。メーカーはWindows 8.1 with Bingを採用したことによる絶対的な価格の安さではなく、「10型液晶搭載でこの価格」という仕様の充実を訴求している。

 Windows 8を搭載した小型タブレットは元々安価な値付けになっていた。また、日本市場で受けるのはある程度仕様の充実したモデルであり、ハードウエアとしての価格がそもそも高め。OSがタダになってもインパクトはそれほどない。低解像度液晶、実用ぎりぎりのストレージ容量など、もっと割り切った「世界仕様」なら、日本でも2万円以下のノートやタブレットが実現できるかもしれない。

エプソンダイレクト、Endeavor TB20Sの製品情報