サティア・ナデラ氏による社員向けのメッセージ「<a href="http://www.microsoft.com/en-us/news/ceo/index.html" target="_blank">Bold Ambition & Our Core</a>」のページ
サティア・ナデラ氏による社員向けのメッセージ「Bold Ambition & Our Core」のページ
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 Microsoftの新CEO、サティア・ナデラ氏による社員向けの電子メール「Bold Ambition & Our Core」が公開された。7月10日に発信されたもので、同社の会計年度の始まりにあたり、同氏の考えを長大な文章にしたためたものだ。スピーチしたとすれば30分以上はかかりそうな分量だ。日本語抄訳も公開されているのでぜひ目を通していただきたい。

 その中での興味深い要素として、同氏はマイクロソフトのコアについてふれ、あらゆるユーザーは潜在的に「デュアルユーザー(dual user)」であると考えていると言及している。つまり、職場や学校でテクノロジーを活用するのみならず、個人の生活でもデジタルテクノロジーを深く活用している点に注目し、その「デュアルユーザー」を支援するために努力を惜しまないと断言している。

デュアルユーザーはどこに収束するのだろうか

 これまで、企業と個人のITは完全にとまではいわないにしても、それらは隔離された状態で進化を続けてきた。もちろん企業IT的な要素がコンシューマーの世界に降りてくることもあれば、その逆に、コンシューマー的世界が、企業のビジネスに反映されることもあったが、基本的には別物だったといってもいい。

 その結果として「デュアルユーザー」が生まれたわけだが、そのクルマの両輪のようなデュアルは、今後「パーソナルユーザー」に収束していくことになるのだろうか。

 ナデラ氏は、詩人リルケの言葉を引用し「未来は、自らが私たちの中で変容するために、その時がやってくるずっと前から、私たちとともにあるものだ(The future enters into us, in order to transform itself in us, long before it happens.)」とメールを締めくくっている。ナデラ氏にとって、未来は確固たる理念に基づく行動の結果に過ぎないということか。