韓国インターネット振興院は11月22日、「2015年モバイルインターネット利用実態」の調査結果を公開した。12歳から59歳まで、2500人を対象に訪問調査を行った結果である。

 主に「モバイルインターネットで何を利用しているか」を把握する調査であるが、今年は50代の変化が目立った。韓国の50代の携帯電話保有率は2014年末時点で97.5%、そのうち83%がスマートフォンを使っている。

 50代の場合、モバイルSNSの利用率は2014年36.7%から2015年60.5%に、無料モバイルメッセンジャーアプリの利用率は92.0%から98.4%に、モバイルショッピングの利用率は19.0%から23.4%に、モバイルバンキングの利用率は27.4%から38.7%に伸びた。モバイルメッセンジャーの場合、全世代の平均利用率が99.1%なので、50代の利用率は20~40代とあまり変わりないことになる。

写真●Kakao Storyアプリのキャプチャー画面
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写真●Kakao Storyアプリのキャプチャー画面
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韓国の50代にもっとも人気のアプリケーションは無料メッセンジャーだった。利用率は約98%と、20~30代と変わらない数字である(出所:Kakao Story)

 業界では、着実に利用が増えている50代をターゲットにした新規サービスを展開している。ほとんどのモバイルショッピングサイトが、2015年から産地直送の新鮮食品カテゴリーを追加した。モバイルショッピングサイトの「ティモン」の場合、2015年の50代以上ユーザーの新鮮食品注文件数は前年比1.7倍に、注文金額は20倍に増えたという。

 若い世代はセール品や特価品だけ購入するケースが多いが、50代以上は高級米やプレミアム牛肉セットなど、価格が高くても信頼できて気に入ったものを注文する。50代のモバイルショッピング利用率はまだ低いが、モバイルショッピング業界にとって大事な顧客になりつつある。