複数の韓国メディアによると、サムスン電子は「Project Valley」という名前で、折りたためるディスプレイを搭載したスマートフォンを開発しているという。早ければ、2016年1月にはどういうスマホなのか公開される予定だそうだ。

 折りたためるディスプレイのデザインは紳士物の財布のような感じで、ディスプレイが内側に曲がるのか外側に曲がるのかはメディアによって意見が違う。折り曲げた状態でもスマホを使えるようにするため、ディスプレイが外側に曲がるようにするのではないか、とも言われている。サムスン電子の関連会社であるサムスンディスプレイは、既に2014年ディスプレイの曲がる部位の留め具に関する特許を米国特許庁に出願したという。2015年6月には、サムスン電子が3面鏡のように2回折りたためるタブレットPCを開発しているとして話題になったことがある。

写真●サムスン電子のGALAXY S6 Edge+
写真●サムスン電子のGALAXY S6 Edge+
サムスン電子はEdge+よりさらに進んだ、ディスプレイを折り曲げて小さくたためるスマホを開発している。2016年1月にはどんなものか公開する予定だ。
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 サムスン電子は、GALAXY 6 Edge+に続く新しいディスプレイを搭載した新機種で心機一転、ハイエンドスマホの販売台数を伸ばしアップルに対抗する計画のようだ。サムスン電子の曲がるディスプレイ搭載したスマホに関しては、2015年に入ってから何度も話題になっている。2015年の年初までも2~3年後にはスマホに曲がるディスプレイを搭載するという話だったが、それが一気に縮まり2016年になった。

 その理由は、サムスン電子のGALAXY S6などの新機種が予想よりも売れなかったからと見られる。

 韓国メディアは連日、「サムスン電子はハイエンドスマホではiPhoneに負け、ローエンドスマホは中国勢に負けている。サムスン電子が世界のスマホ市場をリードすることはもうないのか」と懸念する報道をしていた。サムスン電子のProject Valleyが話題になってから、韓国メディアの雰囲気も変わった。「サムスン電子が折りたためるスマホを発売すれば、スマホ市場は大きく変わる。新しい需要が生まれる。サムスン電子はIT業界に革命を起こすだろう。次のスマホはディスプレイで勝負が決まる」などとサムスン電子の技術に期待すべきという記事が溢れている。