子供がオリニジプ(保育園)・幼稚園に到着してから家に帰るまで、園の中で何をどうしているのか、親は気になるものだ。共働き家庭が多い韓国では、園から届く紙の連絡帳は不便だった。夜遅く帰ってきた親は、連絡帳をちゃんと読み先生に返事を書く時間すらなかった。翌日までに準備する物が書いてあっても、親が連絡帳を手にした時点でもうほとんどのお店は閉まっている。

 今韓国では、園と保護者をリアルタイムでつなぐ「スマート連絡帳」が人気だ。こうした不便がなくなるためだ。

 スマート連絡帳とは文字通り、園内での子供の一日の生活記録と園から保護者への連絡事項を、スマートフォン・タブレットPC・パソコンで確認できるようにしたサービスである。スマート連絡帳は、園と保護者だけが利用できるようになっていて、園は子供の状態や写真、連絡事項を随時アプリに掲載する。保護者は会社にいながら子供の様子を確認し、準備する物があれば帰宅途中に用意できる。

 「スマート連絡帳」が登場したのは、2013年あたりから。園児の健康状態を5段階で表示し、写真を投稿したり保育士がコメントを書いたりできるシンプルなものだった。最近は、NFCタグを使った子供の位置確認サービス、園が保護者に送った子供の写真をまとめて紙のフォトアルバムに制作できるサービス、保護者が教育専門家に育児相談できる付加コンテンツサービスなど、差異化するスマート連絡帳が増えている。

写真●スマート連絡帳「Kidsmentory」。保護者はリアルタイムで子供の写真や園内の活動内容を確認でき、保育士は時間をかけずに連絡帳を作成できるようにしたアプリ。韓国では私立幼稚園の6割がスマート連絡帳を利用している。
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写真●スマート連絡帳「Kidsmentory」。保護者はリアルタイムで子供の写真や園内の活動内容を確認でき、保育士は時間をかけずに連絡帳を作成できるようにしたアプリ。韓国では私立幼稚園の6割がスマート連絡帳を利用している。
写真●スマート連絡帳「Kidsmentory」。保護者はリアルタイムで子供の写真や園内の活動内容を確認でき、保育士は時間をかけずに連絡帳を作成できるようにしたアプリ。韓国では私立幼稚園の6割がスマート連絡帳を利用している。