韓国の10~30代スマートフォンユーザーには必需アプリとまで言われる「配達の民族」で、新手の詐欺による被害が発生したことが明るみに出た。「配達の民族」は2010年6月に登場した出前アプリだ。2015年10月時点で2000万ダウンロードを突破し、韓国の出前アプリの中では市場シェア1位を占めている。

 「配達の民族」は、アプリを介して、色々な料理の出前や食材の配達を頼めるサービスである。出前を取っていないレストランの料理も、配達してくれる。現金支払いしかできないお店の出前でも、アプリ経由で決済すればクレジットカードや各種モバイルペイメントで支払える。現金を持っていなくても出前を頼めるところは、とても便利である。

画面●App Storeの「配達の民族」アプリ配布画面。韓国シェア1位の出前仲介アプリで、そのポイントを狙った新手の詐欺事件が発生し、話題になっている。自分が登録した加盟店に200個もUSIMを使いまわして大量に注文する架空取引をし、ポイントを貯めて換金した。この手の詐欺は韓国初の出来事である
画面●App Storeの「配達の民族」アプリ配布画面。韓国シェア1位の出前仲介アプリで、そのポイントを狙った新手の詐欺事件が発生し、話題になっている。自分が登録した加盟店に200個もUSIMを使いまわして大量に注文する架空取引をし、ポイントを貯めて換金した。この手の詐欺は韓国初の出来事である
(出所:アップル)
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 またアプリ経由で注文すると、決済金額の一部がポイントとして貯まる(ポイントが貯まるパーセンテージは、会員レベルに応じて異なる)。1000ポイント以上貯まると、次回出前を利用した際の決済代金として使える。犯人グループが狙ったのは、このポイントだった。