今回は、周辺機器やサプライのメーカーとして有名なバッファローに取材をお願いした。古くからのパソコンユーザーにはメルコという旧社名もおなじみだろう。パソコン市場の成長と共に大きくなってきた会社だ。プリンターバッファーや無線ルーターなど周辺機器業界でのヒット商品は数知れない。最近では、スマホやタブレット向けの周辺機器も提供している。果たしてパソコンの周辺機器市場はどう動いているのだろうか。また、今後の展開はいかに!

バッファロー取締役経営企画部長の井上武彦氏。(撮影:堀 勝志古)
バッファロー取締役経営企画部長の井上武彦氏。(撮影:堀 勝志古)
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御社の製品の中で、パソコン向けの周辺機器の売り上げは落ちていますか? また、いつごろから売り上げが変化しているのでしょうか。

井上 そもそも、どこまでを「パソコン向け」というのかが微妙です。ただし、増設メモリーなどパソコン向けのみの周辺機器は売り上げが落ちています。そもそも周辺機器は、マザーマシンの市場動向に左右されます。現在、日本のパソコン市場は縮小しており、スマホは横ばいで成長鈍化、タブレットが伸びていくといった傾向にあります。2008年にiPhone、2010年にiPadが登場して、スマホ、タブレットの時代が来ました。弊社が取り組んでいる周辺機器の開発状況を見ても、2010年ごろがターニングポイントになっていると思います。とはいえ、それ以前もパソコンの周辺機器は、緩やかだったとはいえ売り上げが落ちてきていました。