ソニーがパソコンから撤退する――衝撃的なニュースが伝わってからおよそ半年。ようやく始動したVAIO株式会社への取材が実現した。パソコンにとって逆風が吹いているとも言える厳しい時代に、新規参入するメーカーとなるわけだ。単に従来のVAIOを受け継いだだけではなく、新たな戦略を持たないと厳しいだろう。果たして、勝算はあるのか。また、スマホやタブレットに押され気味のパソコン市場に一石を投じることはできるのだろうか?

「パソコンは終わってしまうのか?」という本題の前に、VAIOという会社について少し教えてください。分かりやすく言うと、ソニーとの関係はどうなるのでしょうか?

関取 基本的には関係はありません。独立した会社です。以前は、「VAIO」を「Visual Audio Intelligent Organizer」と定義したりしていましたが、現在は特に意味を持たせない、ただの“VAIO”になっています。

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伊藤 (ソニーの持つディスプレイ技術である)「トリルミナス」などの呼称は、引き続き使わせていただいております。また、ソニーの時代に作られたパソコン向けの技術などは、すべて使っていけると考えていただいてかまいません。

商品企画を担当するVAIOマーケティング・セールス&コミュニケーション部商品プロデューサー商品企画担当ダイレクター 伊藤好文氏。(撮影:村田 和聡)
商品企画を担当するVAIOマーケティング・セールス&コミュニケーション部商品プロデューサー商品企画担当ダイレクター 伊藤好文氏。(撮影:村田 和聡)
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