CEOの原田卓氏が米アマゾン・ドットコムを飛び出して立ち上げたPeatix。チケット販売にとどまらずイベント告知ページの作成や参加受付など一連のサービスを提供する。本社を米国に移し、日本市場のほか、モバイルアプリでアジアなど海外市場も狙う。原田氏は「アマゾン創業者に学んだ考え方でイベントビジネスを変える」と意気込む。

写真:寺尾 豊
写真:寺尾 豊

 Peatixはイベントの開催を支援するサービスです。イベント告知のホームページ作成やチケット販売、参加受付、アンケートの回収など、一連の流れを簡単に管理できます。開催時の受付にどのくらいの人数が必要となるかといった手助けもしています。

 2011年5月にサービスを始め、2014年5月までの累計イベント数は2万件を超えました。少人数の会合から大きな音楽フェスティバルまで様々に利用され、セルフサービスのイベント管理サイトとしては国内最大級です。

 開発したスマートフォンのアプリはチケットの購入だけでなく、以前参加したイベントに関連する「おすすめイベント」を知らせるほか、参加者同士が交流できる機能もあります。

 チケット販売はイベント管理プロセスのほんの一部です。現在は“チケット以上のものを”という思いを込めて「More than a ticket」という新コンセプトを打ち出しました。2013年2月に有料イベントの手数料をチケット代金の6%から2.9%に引き下げたのも、チケット以外でビジネスを作ろうという思いに変わったからです。

 実際に顧客の反応は良く、街コンやインディーズアーティストのチケット販売などの利用実績が増加しました。イベントの参加者が次に主催者となって利用が増えていく「オーガニック」と呼ぶ割合が高まっています。ビジネスをどんどん変革できたのは、米アマゾン・ドットコムの創業者ジェフ・ベゾス氏の考えを学んだからです。