藤井 悌一氏
藤井 悌一氏
1980年三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入社。情報システム部門に20年間勤務。その後、UFJ信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に出向し、部長職を6年間担当。2009年ジェーシービー(JCB)に入社し、システム企画部長。2013年6月上級執行役員に就く。2015年6月より現職。(写真:新関 雅士)

 ここ数年、新しい商品やサービスを相次いで投入しているため、システム開発案件も急増中だ。直近で年間300件以上あり、毎週のように新機能をリリースしている。

 新しいサービスの実現や、新型決済端末への対応などやるべきことは多く、システムの仕事が減ることはない。システム開発案件の数は、私が当社に来た2009年当時に比べ3倍ぐらいになっていると思う。

 厳しい競争で生き残るためには、システム開発案件の数を減らすことは難しい。システム開発力は、当社の競争力を左右する重要なテーマになっている。

 システム開発力を向上させるため、3年ほど前から、数百人いるシステム部員の育成に力を入れている。中途採用も積極的に進めているが、優秀な人材を集めることはかなり難しい。時間はかかっても、部員の育成に地道に取り組むことが重要だ。

 人材育成の土台としては、情報処理推進機構(IPA)が策定した「UISS(情報システムユーザースキル標準)」を活用している(関連記事:「ITスキル標準」導入がキャリアへの意識高める)。システム部員一人ひとりが習得すべきスキルを明確にするためだ。ここで定めたスキル項目ごとに、達成度合いをチェックし、人事評価にも反映させている。