直井研究員(以下、直井):チッ。
平野所長(以下、平野):どうしたんだい直井さん。今日はご機嫌が斜めじゃないか。
直井:聞かれちゃいましたか……。
平野:舌打ちはダメだよ。
直井:違います。今のは、英語の発音の練習です。そういうことにしておいてください。
平野:まったく、完全に舌打ちの音だよ。こういった癖は直しておかないと、気付かないうちに癖として定着しちゃうからね。
直井:はい。分かっているんですが……いつも電話番号が書いてなくて……。
平野:ん? 電話番号が書いてない?メールの署名のことだよね。
直井:そうです。毎回、最後にフルネームを書いてメールを締めています。そこに、住所や電話番号などの情報は一切載っていません。そういうことがこれまで何度かあって「またかぁ〜」と思ったら声が出ちゃったみたいです。
平野:毎回書いてないの?
直井:たぶん毎回だと思います。
平野:そっかぁ。いつもどうやって電話番号を調べているのかな。
直井:実は、まだ名刺交換をしたことがないんです。会社のホームページを探して会社の代表番号にかけたことがあるんですか、取り次いでもらうのに時間がかかるんです。だから、直通番号にかけたいなぁと思っています。
平野:それだと手がかりはメールの署名くらいしか無いのかな。あとは、前回着信があった番号を控えておくとか。ただ、現実的ではないね。直井さんは普段、どうやって電話をかけているのかな?