直井研究員(以下、直井):所長!返信遅れを解消する方法、続きの解説をお願いします!
平野所長(以下、平野):もちろんだ。直井さんはこの1週間、返信遅れはなかったかな?
直井:はい!……たぶん。あ、いや、ほぼ……。
平野:ほぼ?じゃあ、ちょっとはあったのかな?
直井:はい……実は、所長のメールを1通、見逃していました。メールボックスを見返して気が付いたんですが、もうちょっとで3日経つところでした。
平野:あ~、あのメールのことだね。緊急の用件ではなかったけど、やっぱりメールを送って翌営業日までには何らかの返事がないと「どうしたんだろう?」って思うことがあるね。すぐに答えられないものはメールを受け取ったことだけでも返事をすると、送り手は安心する。私の場合、2営業日以内に返事がないと催促することもあるよ。それにしても無駄なことをしているなぁ。
直井:え?何が無駄ですか?
平野:メールボックスを見返す作業だよ。
直井:定期的にメールボックスを見返すのは、いい方法だと思ったんですが……。
平野:返信忘れがないか随時見ていると、それだけで膨大な時間を浪費する。見返さなくてもいいように行動のパターンを変えるべきだ。
直井:行動のパターンですか……。
平野:まあ、そこも含めて対応方法を伝授しよう。今回は2回連続の記事だ。まずは前回の記事「メールの返信遅れを解消する方法教えます!」から、セットで読んでほしいね。前回は、「休暇中でメールを送受信できない」まで解説したね。今回は「処理するメールの量が多い」「メールを見逃してしまう」から解説するよ。
課題 | 解決策 |
---|---|
返信のために準備が必要 文章を考えるのに時間がかかる メールを書くのが苦手 | 通常のビジネスメール研修 |
自分が返信すべきか迷う 1つのメールに複数の用件が入っている | 社内ルールの整備 |
すぐに結論が出せない 第三者の確認や回答、判断が必要 | 個々の判断力を鍛える |
外出中、出張中などで社外にいる 会議などで席を外していることが多い 休暇中でメールを送受信できない | まとめてメールを処理する 社外で使えるデバイスの導入 |
処理するメールの量が多い メールを見逃してしまう | パソコン環境の整備 メール処理のパターンを変える |
メールを書くのが遅い | パソコンスキルを磨く (キー入力のスピードアップ) |
返信が遅れても問題のない用件 意図的に後回しにした 返信が遅れても問題のない相手 | 判断の見直し (ここが根深い問題の可能性あり) |
忘れていた | タスク管理を学ぶ メールを読んだらすぐに処理 |
忙しくて時間がない | 時間術を学ぶ ショートカットキー操作を覚える |
直井:「メールを見逃してしまう」ことは思った以上に多いような気がします。これを回避する方法を所長は「パソコン環境の整備」としています。まずは、ここから解説してください。
平野:これはいろいろな回避の方法があるから、じっくりと説明しよう。