平野所長(以下、平野):直井さん、ここに置いておいた梅干し、知らない?

直井研究員(以下、直井):所長〜。知りませんよ。

平野:おかしいなぁ。あの梅干しは、酸っぱくて健康にいいから、気分転換に食べようと思っていたのに。

直井:そんなに梅干しとか酸っぱいとか連呼しないでください!唾液が出てきます。

平野:条件反射だね。梅干しって言われると、ついつい想像してしまい、唾液が出てしまう。条件反射には、無条件反射と条件反射があり、梅干しを思い浮かべて唾液が出るのは条件反射だったね。後天的に、ある特定の条件で反射行動をしてしまう。大学の心理学の授業で習ったよ。

直井:へぇ〜〜。きっと事件簿の読者さんも唾液が出ているはず。所長!大クレームです。

平野:それは申し訳ない。これからは、梅干しネタは控えることにするよ。次は、酸味のあるレモンで例えよう。ちなみに、目の前にある条件で、体が勝手に動いてしまう。これを減らすことが、仕事の効率から考えても重要なんだよ。

直井:え!?いきなり仕事の話ですか。

平野:もちろんだ。

直井:メールでも、そんな条件反射があるんですか?

平野:例えば、パソコンの右下に「平野さんからメールが届きました」、「先着3名様をビジネスメールコミュニケーション講座にご招待」、このようなアラートが出たらどうだろう。

直井:気になります。「あ!所長からメールが来た。無視しちゃお~」って。

平野:う〜〜ん。根本的に何かが間違っているが、ちゃんと判断しているのは正しいのかもしれない。

直井:え?そうなんですか?