直井研究員(以下、直井):全4回の「基礎からしっかり確認シリーズ」ですが、いよいよ最終回ですね。

平野所長(以下、平野):基礎というと、記事を読み飛ばす人がいるかもしれない。しかし、この基礎こそ大事だ。最後まで読んでほしい。

直井:はい。基礎が一つでもできていなかったら「仕事のできない人」って思われるかもしれません。もしくは「え!?こんなことができないなら他にも知らないことがあるのかな」って相手を不安にさせるかもしれません。

平野:この前、すごくしっかりした印象の営業マンが来たんだ。新卒だと言っていたけれど顔には自信がみなぎっていた。しかし、その第一印象がすぐに崩れてしまった。名刺交換のときに、自分の名刺を自分に向けて差し出したんだ。

直井:相手が読める向きで渡すのではなくてですか?

平野:そうなんだ。

直井:緊張していたのでしょうか。

平野:もしかしたら、そうかもしれないけれど、それを見た瞬間に、このレベルで営業に行かせるとは……基礎ができていないということはトラブルが起こるかもしれない……。そう予感してしまった。

直井:メールもそうですね。名乗っていないとか、挨拶がないとか、署名がないとか、基礎ができていないメールを見ると、あれれ……と私の中で警報ベルが鳴ります。「言葉が足らない可能性がある。何か問題が起きる可能性がある。注意せよ」と。

平野:まあ、それは大げさかもしれないが、注意するに越したことはないね。

直井:今日は前回の続きです。詳細、結びの挨拶、署名。これをどのようにつけるべきなのか教えてください。

平野:全体像を確認しよう。では、メールの基本の型、7つのパーツを言ってみて。

直井:はい!宛名、挨拶、名乗り、要旨、詳細、結びの挨拶、署名です!

平野:遅い!もう一回!

直井:宛名、挨拶、名乗り、要旨、詳細、結びの挨拶、署名!

平野:最後にもう一回!

直井:宛名、挨拶、名乗り、要旨、詳細、結びの挨拶、署名です!!

平野:何も見なくても言えるくらい、頭にたたき込むんだ。じゃあ、本題に入ろう。