直井研究員(以下、直井):「基礎からしっかり確認シリーズ」ですが、いよいよ佳境に入ってきました。

平野所長(以下、平野):送ったメールが相手の受信トレイ内でどのように見られているのか。そこが全ての始まりだった。

直井:はい!いくらよいメールを書いても、相手の受信トレイで優先順位を下げられたらもったいないです。そうならないためにも件名を具体的に。そして、送信者名も認知されやすいものをつけるべきです。

平野:「自分に関係あるメールだ」と思ってもらうと開封が促進されるからね。でも、ここで安心してはいけない。開封後も「読みたい」「読めるぞ」って思わせないと後回しになってしまう。

直井:そのためにも前回ご紹介したような、パッと見て分かりやすい本文のレイアウトが重要ですね。適宜行間をとったり箇条書きを使ったり。詳しくは前回のコラムもご覧ください!

平野:今日は何を説明するか分かるかな?

直井:はい!メールの「型」についてだと思います。「型」というのは、メール本文の基本構造のことです。基本シリーズですから、やっぱり「型」も押さえておきたいです。

平野:細かいテクニックは別のところで語るとして、今日は「型」の全体像を説明しよう。そもそも、どうしてこの「型」が大事なのかな?

直井:当たり前にあるものが足らないと、なんとなく違和感が生まれます。その違和感から「礼儀知らず」「仕事ができない」という印象につながる可能性もあります。

平野:そうだね。たとえば、多くの方がメールの冒頭で名乗っている。しかし、一部で名乗らないメールも見たことがある。そうすると「他の人は名乗っているのに……どうして名乗らないんだろう?」となってしまう。

直井:送信者としては「2回目なんだし名乗らなくても分かるでしょ」という気持ちがあるかもしれません。でも、自分都合で合理的に考えても相手がどう考えるかは分かりません。相手は「マナーがなっていないなぁ」と考える可能性があります。

平野:印象形成で損をすることになる。それをなくすためにも基本の型を徹底して守ってほしいね。