直井研究員(以下、直井):させていただく。させていただく。させていただく。
平野所長(以下、平野):どうしたんだい?
直井:幸いです。幸いです。幸いです。
平野:同じ言葉ばっかり唱えているね。さっきからブツブツ言っているけど念仏の練習かな?
直井:違います!
平野:じゃあ、どうしたの?同じ言葉ばかりリズミカルに繰り返しているけど。
直井:お客さまからご依頼いただいたメールの添削をしているんです。メールの中に同じ表現が続いていて、気になっちゃうんです。
平野:なるほど。添削していたんだね。
直井:同じ言葉が何度も出てくると、どうして読みにくいと感じるのでしょうか。
平野:1つの文章だけを見ると違和感はないだろう。でも、流れで見ると「ありがとうございます」、「させていただきます」、「いたします」、「~ですが、~」のような表現が繰り返しあると、読んでいる方としてはリズムが悪くて頭に入ってこないこともある。
直井:メールに慣れている人は、文末を調整してリズムを変えます。でも、いま私が添削しているメールを書いたのは若手社員のようです。まだメールに慣れていなくて、文章のバリエーションが少ないのかもしれません。
平野:どれどれメールを見せてごらん。う~ん。それより、もっと気になるところがあるよ。
直井:どこですか?