大人と子どもは、ネット上で知り合った相手に期待することが全く異なっている。少し前だが、2012年9月に大日本印刷が公開した「メディアバリューレポートVol.52」によると、10代がネット上の友達に「共感してほしい」「知ってほしい」「深く理解してほしい」「本音が言える」「盛り上がる」など、「理解」「共感」に関する期待を持つ割合が、20~40代に比べて高かったという(図1)。特に「共感してほしい」「知ってほしい」は30%弱と高い。
同調査によると20~40代はネット上の友達に対して「知りたい情報を教えてほしい」「新しいことを知ることができる」「書き込んだりつぶやいたりできればよい」「何でもいいから何か反応したり、つっこんで欲しい」を選んだ割合が10代に比べて高めとなっていた。この年代は、情報を得ることが友達などとやり取りする目的となる傾向にあるようだ。
大人の世代はSNSやブログなどを情報収集ツールとして考えるが、10代は仲間に本音が言えて相手に理解してもらい、共感を得られる場としてとらえているようだ(写真1)。両者間の違いは非常に大きく、この違いが10代のSNSの利用を象徴しているといえる。この傾向に問題はないのだろうか。
Twitterでも「理解」「共感」を求める10代
大人の場合、Twitterのプロフィール欄に所属や職業について書いたり、Twitterのスタンスについて書いたりする人は多い。Twitterをビジネスに活用している人は、Twitter以外の連絡先のほかに、仕事上の実績や今後の予定などについて書いていることもある。