博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンターが2014年4月に公開した「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」によると、スマートフォンでのネット動画の視聴経験について全体の83.5%が「視聴したことがある」と回答した(図1)。動画の視聴頻度は「週に1日以上」が全体の51.2%、「ほぼ毎日」は全体の25.0%だった。特に10代では「ほぼ毎日」が43.6%と、若年齢層におけるネット動画の浸透率の高さが際立っている。

図1●博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンターが公開した「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」
図1●博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンターが公開した「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」

 「子どもたちのテレビ離れ」が話題になって久しい。子どもたちはテレビよりも動画配信サイトに親しむ傾向にあるという。その背景には、動画の著作権を気にかけることなく利用する子どもたちの実態があった。

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 そもそも、なぜ中学生高校生たちは動画配信サイトを好むのだろうか。NHK放送文化研究所が2012年12月に公開した「中高生の動画利用調査」によると、動画サイトでテレビ番組を見ると回答した人に理由は「見逃した番組を見るため」(69%)、「昔の番組を見るため」(48%)、「録画できなかった番組を見るため」(45%)となった。

図2●NHK放送文化研究所が2012年12月に公開した「中高生の動画利用調査」
図2●NHK放送文化研究所が2012年12月に公開した「中高生の動画利用調査」