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IT業界も過剰サービスは継続困難、ユーザー企業は現状を直視すべし

木村 岳史=日経コンピュータ 2017/05/18 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2017年4月27日号p.16
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 宅配最大手のヤマト運輸がサービスレベルの引き下げを表明するなど、物流業界では人手不足が深刻化している。IT業界も他人事ではなく、しかも人材不足は一過性のものではない。日本は少子高齢化による人口減という構造問題を抱えているからだ。

 日本のIT業界は典型的な労働集約産業で、システム開発を人海戦術でこなすだけでなく、客先に技術者を常駐させ、システム保守・運用などを通じてユーザー企業の要望にきめ細かく対応してきた。今後、人材不足がさらに深刻化すれば、ユーザー企業の個別の要望に最適化した手厚いサービスを継続するのが難しくなる。

 実際、既に「手厚いサービスはもはや持続困難」との声が上がり始めている。ただしIT業界の声は小さく、大声を上げたのは物流業界だ。特にヤマト運輸が表明した宅配のサービスレベルの引き下げは、世間に大きなインパクトを与えた。

 ヤマト運輸はアマゾン・ドット・コムの当日配送サービスの受託から撤退するほか、時間帯指定サービスの一部廃止などの施策を打つ。ネット通販大手と消費者に対して、サービスの停止・劣化を通告したわけだ。

 それだけドライバー不足が深刻化してきたわけだが、「おもてなし」という言葉が象徴するように、手厚いサービスこそが日本企業の強み、あるいは生命線と見る向きが多いだけに、思い切った決断である。

 世間の反応は、ちょうど長時間労働の問題や働き方改革がクローズアップされていたこともあり、「理解できる」と肯定的なものが多い。実は、特にIT業界の技術者の間で、すこぶる評判が良い。IT業界にも、過剰サービス是正に向けて顧客に対して強く言える企業があればよいのにと、物流業界を羨む声すらある。

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