「米マイクロソフトがサーバー用.NETをオープンソース化、Linux/Macに対応」という記事を公開しました。オープンソースへの取り組みを強めてきたマイクロソフトですが、ここまで進んだかというのが率直な感想です。

 PCの時代を支配していた同社ですが、スマートフォンやクラウドの時代に入って様相は一変しました。マイクロソフト製品を使って開発されたクラウドサービス、スマホのアプリの少なさが実態を示しています。

 マルチプラットフォームに対応するためのオープンソース化は状況を変えるための必然の選択だったのでしょうか。マイクロソフトは同時に、開発者のコミュニティを意識し、一定の条件を満たせば無償で使えるフル機能版の開発ツールも公開し始めました。

 オープン、コミュニティ重視に舵を切ったマイクロソフトからは怖さを感じます。少し古い話になりますが、米ネットスケープ・コミュニケーションズが圧倒的だったWebブラウザのシェアをひっくり返した時のような感じです。

 劣勢だったInternet Explorer(IE)のシェアを上げるため当時、瀕死だったアップルへの資金提供と引き換えにIEをMacの標準ブラウザにしたことを思い出しました。その後、IE一強の時代が続いたのをご記憶の方も多いと思います。

 かつての強さを取り戻すためにマイクロソフトがどういった手を打つのか。収益はMicrosoft AzureとOfficeから上げると決断すれば、さらに我々を驚かせる発表が続くかもしれません。