「売上500億円超の上場企業、全体では増収減益」という記事を公開しています。2013年度の大手ITサービス会社の決算をまとめたもので、あまり例年と顔ぶれは変わってないように感じたのですが、10年前と比較するとずいぶん結果が違いました。十年一昔ということでしょうか。

 2013年度のランキング上位をまとめると、NTTデータが連結売上高の1位で、キヤノンマーケティングジャパン、大塚商会というハード販売に強い2社が続き、その後ろに、野村総合研究所(NRI)、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、ITホールディングス、SCSK、日本ユニシスといった年商3000億円前後の大手が並ぶ、ということになります。

 10年前の2003年度ですが、NTTデータの1位は変わらないものの連結売上高の規模は8400億円台にまで減ります。2位のキヤノンマーケティングジャパン(当時はキヤノン販売)の売り上げが7500億円台でしたから、両者にそこまでの差はありませんでした。2倍以上の差が開いた今とはかなり状況が違います。

 大塚商会、NRIの2社はそれぞれ3400億円台から5600億円台、2300億円台から3800億円台への大きく売り上げを伸ばしましたが、CTCやITホールディングス、SCSKの3社は買収や合併を経験している割には伸び悩んでいる印象。日本ユニシスに至っては10年前よりも売り上げが減っています。

 10年の間の明暗を分けたのは何なのか。さまざまなトップの顔が記憶をよぎりますが、結局は成長に向けたあくなき執念の差だったような気がしています。