日本IBMのクラウド事業方針説明会に行ってきました。日本IBMがというだけでなく、三澤智光取締役専務執行役員IBMクラウド事業本部長が何を話すのか聞いてみたかったからです。

 三澤取締役は、今年3月まで日本オラクルで執行役副社長として「クラウド・テクノロジー事業」を統括していました。4月に入社したIBMのクラウドの魅力をどう表現するのか興味がありました。

 米IBMのジニー・ロメッティ会長、社長兼CEO(最高経営責任者)の「IBMはコグニティブ・ソリューションとクラウド・プラットフォームの会社です」という言葉はこの説明会で知りました。もう一点、既存のIBMの顧客基盤がクラウド事業の有望な市場になる、という言葉が印象に残ります。

 偶然なのでしょうが昨日は、米オラクルと富士通がクラウド事業での提携を発表しています。こちらは富士通の山本正已代表取締役会長と米オラクルのラリー・エリソン会長兼CTO(最高技術責任者)がサテライトで登場する参加する力の入れようです。富士通のデータセンターからオラクルのクラウドサービスを提供する、というのが一番の目玉でしょうか。詳細な内容は「『Oracle Cloud』を富士通の国内DCから提供、『K5』とも連携」にあります。

 IBM、オラクル、富士通の3社とも企業向けITの世界では名だたるプレーヤーですが、クラウド分野に限っては米アマゾン・ドット・コムや米マイクロソフト、米セールスフォース・ドットコム、米グーグルの後塵を拝している印象があります。3社の巻き返しに注目します。