ERP(統合基幹業務システム)パッケージの導入が進んだころ、アドオン開発が話題になりました。パッケージが提供する「ベストプラクティス」に合わせて、BPR(業務改革)を進めるのが、あるべき姿なのですが、実際には既存のシステム、現状のプロセスに合わせるため、大量の追加開発を施すというものです。

 ERPの導入効果を下げる象徴のような存在というのでしょうか。「一から同じ機能のシステムを作るのに比べれば早いし安い」という話を聞いたこともあれば、「あの会社は、会計システムに何十億円もかけたらしい」といった噂を聞いたこともあります。稼働すれば何よりですが、年月が経つにつれアドオン開発の多いシステムは保守運用が面倒になっていきます。

 「アドオン98%削減、カルビーが10年以上ぶりに基幹システム刷新」を読んで思い出しました。カルビーが使っているのは、新旧システムとも欧州SAP製品です。製品は進化しているのでしょうが、アドオンプログラムを98%削減するのは簡単ではなかったでしょう。

 記事には移行への取り組みが書いてあります。