IT会社に技術者として勤務していた、あるいは勤務するつもりだったのに、営業担当者として働くことになったという方がいらっしゃるかと思います。技術者として働き続けるのと、営業担当者として働くのとどちらが幸せなのでしょうか。

 技術者が営業になるのは不幸なことなのか、と言い換えてもいいかもしれません。今日から開始した、「突然『営業になれ』と言われても怖くない!」という短期連載を読んでいてこう考えました。

 技術者から営業に変わった方に何人か取材しましたが、幸せになるか、不幸せになるかは、人それぞれという印象を受けています。技術に対する深い知識が商談を進めるのに役立った、あるいは課題に対する回答を実直に求める態度が評価された、と聞いたことはあります。一方で、売り上げで評価される仕事になじめないというケースもあるでしょう。

 ただ変化の激しいITの世界で、技術者としての経験が営業に転身した時に役に立つのは間違いありません。答えを出すのが難しい問題ですが、筆者は不幸なことではないと感じています。