2016年3月期の大手IT企業の業績がそろいました。基調は悪くありません。「IT大手7社が過去最高の売上高を更新、銀行とマイナンバー関連が好調で業績水準はリーマン超え」のタイトルにあるとおりです。

 サービス専業のNTTデータ、野村総合研究所(NRI)、ITホールディングス、SCSKはそろって増収増益でしたが、不安が残ります。理由はメーカー3社の業績です。

 NECと富士通の2社は減収減益、日立製作所は増収減益でした(関連記事:ゴールデンウイーク直前、NECと富士通の減収減益決算)。記事にあるように、日立と富士通の2社は「ハード事業などの低収益事業の縮小や事業再編を進めることも明らかにして」います。

 記事には、「国内ITベンダー各社がクラウド需要を取り込めていない」という箇所もあります。サービス事業が好調な中、次世代に向けた戦略が確立できれば不安を感じなくなると思うのですが。