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子どもたちにプログラミングを教えよう!イベントレポート

「何を学んでもらうかを明確に」、子どものプログラミング教育でCANVASが報告会

高下 義弘=ライター 2017/04/25 ITpro

 NPO法人CANVASは、日本マイクロソフトの助成を受けて2016年度より「Programming for ALL」プロジェクトを推進。学校や地域での指導者研修会、実証事業やワークショップを通じて、多様な層への学習機会の提供モデルを確立する活動に取り組んできた。

 ここで言う多様な層とは主に、地方の子供たち、障害を持った子供たち、女子生徒などである。

 その成果報告会が、2017年3月23日木曜日、日本マイクロソフトの本社で開催された。本レポートではゲストによるプレゼンテーションを中心にその概要をお送りする。

 報告会では、米マイクロソフトのイボンヌ・トマス氏が講演した。トマス氏はマイクロソフトが全世界で展開している「YouthSpark」の総責任者である。YouthSparkとは若者の機会創出を支援する取り組みで、日本ではICT(情報通信技術)の利活用促進やスキル習得機会の提供を通じて、若者の進学・就労・起業を支援する活動として行われている。

米マイクロソフトのYvonne Thomas(イボンヌ・トマス)氏
(出所:CANVAS)
[画像のクリックで拡大表示]

 トマス氏は「Towards a more inclusive world(全ての子供たちのために)」と題し、マイクロソフトが世界でどのようにICT分野の教育を支援しているか、その概要と根底にある考え方を説明した。

 トマス氏が発表内で強調したキーワードが、コンピュータサイエンスである。「全ての子供たちが、コンピュータサイエンスの学習機会を得られるよう、様々な取り組みを進めている」(トマス氏)。

 あらゆる産業や分野にデジタルテクノロジーが適用される時代になった。最近では農業へのICT導入により作物の品質向上や収穫量アップを果たした事例が各所で報告されているという。つまり、「これまでテクノロジーを必要としてこなかった人にも、知識とスキルが求められる時代になった」(トマス氏)格好である。

 トマス氏は「そのような時代においては、テクノロジーに取り残される人々をつくらないことが大切だ」と強調する。「人々がテクノロジーをうまく活用するためには、コンピュータサイエンスの知識とスキルが欠かせない」(トマス氏)。

 職業人のスキルをハードスキルとソフトスキルに二分するならば、コンピュータサイエンスはハードスキルに当たる。トマス氏は「論理的思考力やリーダーシップの能力、あるいは『学び続ける』といったソフトスキルは、ハードスキルを高めることに伴って向上する。つまりハードスキルの習得行為は全てに役立つ」と説明しつつ、若年層の教育におけるコンピュータサイエンスの重要性を強調する。

 「小学校、中学校、高校などの各段階、各学年においてどのような内容を提供するかを具体的に策定することが欠かせない。そのための資金や枠組みなども含めて、あらゆる必要な取り組みを講じていく必要がある」(トマス氏)。

 マイクロソフトの事業展開地域は全世界。そのため、教育に対する取り組みも全世界規模である。「マイクロソフトが展開する世界の全ての国々で取り組んでいる。国や地域それぞれの課題はあるが、それでも若い人たちが必要なスキルを獲得できるよう、あらゆる取り組みを行っていく」とトマス氏は意気込みを見せる。

米国、英国におけるコンピュータサイエンス教育強化とは

 展開を進める上で欠かせない要素として挙げたのが、様々な組織や団体とのパートナーシップおよびコラボレーション。トマス氏が米国におけるパートナーシップの代表例として紹介したのは、米国の非営利活動団体であるCode.org(コード・ドット・オルグ)である。

 コード・ドット・オルグは「コンピュータサイエンスを若者に届ける」ことを目標に活動している団体で、世界的なプログラミング教育推進運動「Hour of Code(アワー・オブ・コード)」でその名が知られるようになった。この運動では有力企業からの協力を受け、「アナと雪の女王」や「スター・ウォーズ」などの人気キャラクターを使用したプログラミング教材を提供している。

 もう一つ挙げたのが「TEALS(ティールズ)」という教育活動である。米マイクロソフトのエンジニアがボランティアとして主に高校でコンピュータサイエンスの教育を提供し始めたことがきっかけで始まったもの。約9年間の活動を経て、現在では全米350の学校で展開しているという。

 TEALSではITエンジニアからコンピュータサイエンスの教育者を採用し、現役の学校教師とチームを組んで生徒たちにコンピュータサイエンスを教える。「TEALSの活動を通じて、生徒たちが高校でコンピュータサイエンスを学べる機会ができた。これにより、大学でコンピュータサイエンスを選択する若者が増えてきた。若者のキャリアパスの形成、地域経済の発展、そして産業界の発展といった面で、非常に大きな意味がある活動だ」とトマス氏は語る。

 また政府とパートナーシップを組んだ例として、英国での国家的なコンピュータサイエンス教育プロジェクトを紹介した。英国政府はマイクロソフトなど企業との対話を通じて「コンピューテーショナル・シンキング」の標準を策定。幼年期から高学年に至る各教育過程において達成すべき目標を明確化した上で、その目標に基づいたカリキュラムを定めた。「政府、学校の教師、そしてNGOなど複数の組織が協調して、システム的にアプローチできた好例」(トマス氏)という。

 コンピューテーショナル・シンキングとは、コンピュータに意図通りの処理を実行させ目標を達成するための思考法を指す。この思考法はコンピュータにソフトウエアを実装する以外にも、日常やビジネスシーンにおける問題解決などに応用できる。

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