2015年4月1日、東京都江東区の日本科学未来館で、米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボのミッチェル・レズニック教授(関連記事1関連記事2)と、同志社女子大学の上田信行特任教授による、新しい学びのあり方を考えるイベント「未来の学び × Creative Learning」(主催:ベネッセホールディングス)が開催された。

 聴講者は、一般の保護者や親子連れ、教育関係者など。中には、レズニック教授が開発したプログラミング環境「Scratch」とレズニック教授自身の大ファンだという小学生の女子児童もおり、両氏の講演に熱心に聞き入っていた。

クリエイティブな思考を育む活動は幼稚園にあり

 「今、社会の変化が速く、将来の不確実性が増している。未来はどうなるか分からない。未来を生きる子供たちは、予測していなかった状況に置かれても、創造的かつ体系的に思考し、仲間と協同して問題を解決する能力を身につけることが重要だ。若い人たちがプログラミングを通して、クリエイティブで体系的な思考を育み、仲間とコラボレーションする力を培ってほしいという思いでScratchを開発した」(レズニック教授、写真1)―――。

写真1●米マサチューセッツ工科大学メディアラボのミッチェル・レズニック教授
写真1●米マサチューセッツ工科大学メディアラボのミッチェル・レズニック教授
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 レズニック教授が主導するMITメディアラボのLife Long kindergartenグループでは、“幼稚園で体験するような創造的な体験を生涯にわたって体験し得ること”をテーマに、教育向けのビジュアルプログラミング環境であるScratchを開発し、無償提供している(関連記事3)。