2人だけで利用するメッセンジャーアプリのこと。LINEやFacebookは多くの人とつながれるが、カップル専用アプリは2人しか利用できない。通常のメッセンジャーアプリと同様、テキストメッセージやスタンプの送受信、写真の共有などの機能を備えるが、記念日の設定ができたり、デートやプレゼントのお薦め情報が表示されたりと、カップル利用に特化した仕様となっている。

 カップル専用アプリが登場したのは2011年。同市場に先鞭をつけたのは、韓国VCNCの「Between(ビトウィーン)」だ。国内ではTimers(東京都渋谷区)の「Pairy(ペアリー)」やエウレカ(東京都)の「Couples(カップルズ)」などがその後に続いた。2014年12月時点で最もユーザーが多いのはBetweenで、同月に利用者数が1000万人を突破した。

 数多くの知人や友人とつながるLINEやFacebookに対し、利用者を限定するSNSはクローズドSNSと呼ばれる。2人しか利用できないカップル専用アプリは、究極のクローズドSNSとも言われる。通常のSNSは利用者の増加がさらなる利用者を呼び寄せるネットワーク効果が働くが、カップル専用アプリにはこうした効果は期待できない。そのため、各社間でブランド認知度を高める競争が激化している。