チーフ・データ・オフィサーの略。企業が扱うデータを管理する部隊の最高責任者である。ビッグデータ時代になり、これまで以上にデータが貴重な経営資産になってきた。現在、データ収集・分析の対象は、マーケティングだけでなく、商品企画や生産、販売、保守サポートなど様々な領域に広がっている。こうした流れを受け、データの品質管理の責任者を置くことの重要性が叫ばれている。

 データ分析といっても、従来のように単一の企業・組織内で実践してもブレークスルー(現状打破)は難しくなってきている。今後は、グループ企業・複数組織横断でデータを集約し、データを分析することが求められる。

 それを実現するためには、体制の整備が欠かせない。グループ内の異なる会社・組織のデータをマネジメントする組織と、その責任者であるCDOの活躍の場は、ますます増えそうである。CDOを設置する動きもある。三菱UFJフィナンシャル・グループが2014年10月、邦銀として初めてCDOのポストを新設した。

 なお、チーフ・デジタル・オフィサーをCDOと呼ぶこともある。この場合のCDOは、企業におけるデジタル戦略の総責任者を指す。その役割は、ECやSNを利用したデジタルマーケティング、ビッグデータやIoT(Internet of Things)を活用した新サービス創出、などをを主導することである。