写真●米アップルの発表イベントで披露されたApple Payの利用イメージ
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 「Apple Pay(アップル・ペイ)」は米アップルが提供する非接触電子マネー・ネット決済サービス。2014年10月から米国でサービスを始める。事前にクレジットカードを登録しておき、スマートフォンやスマートウオッチを店舗の決済端末にかざすと、決済が完了する。

 当初は直営のアップルストアで利用でき、その後マクドナルドやウォルグリーンなど米国の有力チェーン店約22万店舗でも利用可能になる。アプリを通じたネット通販やコンテンツ購入などの決済にも使える。

 スマートフォン・携帯電話を使った非接触決済サービスという点で、Apple Payは日本の「おサイフケータイ」と似ている。だが店舗端末の仕様や決済ネットワークの仕組みなどに違いがある。

 2014年9月時点でのApple Pay対応機種は「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」。2015年発売予定の「Apple Watch」も対応する予定である。いずれも近距離無線通信技術の国際標準規格「NFC」機能を搭載。これを使ってスマートフォン・スマートウオッチと決済端末の間で無線通信し、決済を実行する。

 Apple Payの決済取引はクレジットカードのネットワークシステムを経由して処理される。クレジット番号などはシステム経由で付与される別の番号に変換したうえでさらに暗号化し、スマートフォン・スマートウオッチの「セキュア・エレメント」と呼ぶ部品に保管される。店舗の決済端末やPOS(販売時点情報管理)システムにクレジット番号が保管されないため、セキュリティが強固だとされる。