米マイクロソフトのサーバー用OSの一つ。2015年7月15日にサポート終了(EOS、End of Support)を迎える。基本的に、それ以降は新たなセキュリティパッチが提供されなくなるため、他OSへの移行が必要となる。

 国内ユーザーの移行状況は芳しくない。日本マイクロソフトの推計によれば、2014年6月末時点で30万台のWindows Server 2003が稼働中である。今のペースで移行が進むと、サポート終了から半年後の2015年末でも10万台が残る、とIDC Japanは予測する。問題なのは、移行方針が立っていない企業が多いことだ。IDC Japanの調査によれば2014年6月時点で、6.1%のユーザーがいまだ「移行計画を持っていない」。

 一方で、計画を立案し粛々と移行を進める企業もある。Windows Server 2012/2008にアップグレードしたり、他のOSに乗り換えたりするほか、パブリッククラウドを移行先としていることが特徴だ。例えば、サンリオはレスポンス要件が厳しくない2003上のシステムを「Microsoft Azure」に移行。同様に、神奈川トヨタ自動車は、顧客管理システムなどを「Salesforce」と「AWS(Amazon Web Services)」に移行した。