COPEはCorporate Owned, Personally Enabledの略で、業務端末の私的利用という意味。企業が業務用に用意した端末を、特定のルールの下で社員が私的に利用することを許す形態だ。モバイル端末の利用形態として広がりつつある、「BYOD(私的端末の業務利用)」の対極の概念である。

 端末の仕様をそろえられるため、企業として共通の基盤を整備でき、ユーザーのサポート負荷を抑えられ、セキュリティの確保が容易になるなどのメリットがある。ただし、企業が端末を用意するため、まとまった初期投資が必要になるといった側面もある。

 臨床検査機器などの開発、製造、販売を手がけるシスメックスが、2014年4月からCOPEによりiPhone 5sを約2600台配布して、外線・内線端末として利用している。同社はBYODは選択せず、仕事のスタイルやサービスを変革する目的でCOPEを選択した。