Uberはスマートフォンアプリを使ってハイヤーやタクシー配車を利用できるサービス。米ウーバー・テクノロジーズが2009年6月にサービスを開始した。現在、世界55カ国、200都市を超える場所で利用できる。日本でも2014年3月から東京都内一部エリアを対象にサービスを開始した。

 UberはスマートフォンのGPS(全地球測位システム)を通して迎車場所を指定する。あらかじめ登録したクレジットカードで精算するため、降車時の精算は不要となる。降車後に運転手を評価するシステムを採用しており、サービス品質の維持に利用している。

 Uberにはハイヤーを呼ぶ「UberBLACK」や一般車両を呼ぶ「uberX」、タクシーを呼ぶ「uberTAXI」などがある。国によって提供しているサービスと呼称は様々で、日本で現在展開しているのは「TAXI」「プレミアムTAXI」「ハイヤー」「ブラックVAN」の4種類。

 ウーバーは2015年2月5日、産学連携機構九州と提携して「みんなのUber」を開始した。これは一般ドライバーによる相乗りサービスで利用者は無料。実験として開始したものの、国土交通省は道路運送法に抵触する可能性があるとし、中止を指導。ウーバーは現在、実験をいったん終了している。

 営業許可を持たない一般人がサービスを提供するuberXは、世界各国で禁止命令が出されている。みんなのUberでは利用者は対価を支払わないものの、一般人が一般人を乗せる点でuberXに近い。ウーバーは同実験を今後も再開する意向を示しており、規制との折り合いをどうつけるかに注目が集まっている。