キャリアアグリゲーション(CA)とは、無線データ通信の高速化のための手法・技術。複数の電波(搬送波=キャリア)を集約(アグリゲーション)して通信する。

 次世代携帯電話サービス規格「LTE-Advanced」の要素技術の一つ。CAを使えば、既存の電波周波数帯や設備を活用しながらスループットや通信の安定度を高められる。

 2014年9月に販売を開始したiPhone 6/同6 PlusがCAに対応したことでも話題となった。

 国内でCAの商用サービスを最初に始めたのはKDDI(au)である。対応スマートフォンのソフトウエアアップデートにより、2014年5月より「au 4G LTE」で下り最大150Mビット/秒を利用できるようにした。auのiPhone 6/同6 Plusでも、CAを利用できる。

 続いてソフトバンクモバイルが、AXGP方式(サービス名「SoftBank 4G」)でCAによる下り最大165Mビット/秒が利用できるモバイルルーターを2014年9月に発売し、サービスの提供を開始した。なお、2015年2月時点で「SoftBank 4G LTE」のCA対応時期は未定。

 またUQコミュニケーションズは、これまで最大110Mビット/秒だった「WiMAX 2+」を、2015年2月12日にCAを用いて最大220Mビット/秒まで速度アップした(ただし、端末側の対応は3月末に実施するソフトウエアアップデートから)。

 一方、NTTドコモは2014年度内にCAを導入し、下り最大225Mビット/秒のサービスを提供開始することを既に表明している。