現在、特に首都圏においてはスマートフォンアプリのCMを見ない日はおろか、見ない時間帯はないといってもいいくらい、スマートフォンアプリ関連のCMが連日連夜流されている状況だ。特にゲームアプリにおいては、売上ランキング上位に入るにはテレビCMが必須ともいうべき状況となっており、かなり高額の資金がプロモーションにつぎ込まれていることが分かる。

今年劇的に増加したゲーム以外のアプリCM

 だが最近では、ゲームアプリ以外のCMも頻繁に見かけるようになった。その先鞭をつけたのはコミックアプリとニュースアプリだ。

 コミックアプリは昨年末よりディー・エヌ・エーが「マンガボックス」のテレビCMを実施して注目を集めて以降、「めちゃコミック」(アムタス)や「comico」(NHN PlayArt)、そして最近では「LINEマンガ」(LINE)などがテレビCMを実施している。

 ニュースアプリは「Gunosy」が増資した資金を用いて今年3月よりテレビCMを実施し、大きな話題となった。それ以降、「Antenna」(グライダーアソシエイツ)や「SmartNews」(スマートニュース)など同種のアプリもテレビCMを実施し、やはり注目を集めている。

ニュース系アプリも今年テレビCMが急増したジャンルの1つ。写真は「SmartNews」が8月に実施したテレビCM(プレスリリースより引用)
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ニュース系アプリも今年テレビCMが急増したジャンルの1つ。写真は「SmartNews」が8月に実施したテレビCM(プレスリリースより引用)
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ニュース系アプリも今年テレビCMが急増したジャンルの1つ。写真は「SmartNews」が8月に実施したテレビCM(プレスリリースより引用)

 テレビCMはスマートフォン上の広告と比べ非常に幅広い層にリーチできるが、その一方で非常にコストがかかるプロモーション手法でもある。それゆえ従来、テレビCMを実施できるのは売上の大きいゲームアプリに限られていた。だが今年に入ってからは、マンガボックスやGunosyのように明確な成功事例が出たことで、あえてコストをかけてテレビCMを実施することが、実用系アプリにおいても重要となってきている。