日本でもAI(人工知能)や機械学習が関心を集めていますが、米国の起業コミュニティでも同様のようです。今回の投稿は、加熱する技術領域におけるブランク氏の考察です。バークレー校での最新起業アイデアも興味深いものです。(ITpro)

 カルフォルニア大学バークレー校の工学部で、リーン・ローンチパッド手法のクラスを終えたばかりです。クラスの多くのチームは、彼らの製品に機械学習技術を組み込んでいました。

 それらのチームは、顧客の現実の問題を自分たちの技術で解決しようとしていました。これを見て、以前の技術インフラのイノベーションが通ったのと同じパターンを、機械学習がたどっていると感じて唖然としました。初期の参入企業のチームと技術、開発ツールは、法外な値段で売却されました。その当初の波に乗れなかった後発の参入企業は、人々が購入したい現実の製品を製作しなければなりませんでした。

 私は、技術インフラの波を数回経験しました。UNIX、1980年代に起こった最初のAI(人工知能)とVR(仮想現実感)、最初のインターネットの波などです。これらの3回の波は、ガートナー・グループがハイプ・サイクルと呼ぶ共通の特徴があります。

 ハイプ・サイクルにおける5個のステージとは以下の通りです。

第1ステージ=技術の揺らん期

 技術の飛躍的な進化がきっかけになります。初期の概念実証の話とかメディアの興味が、大きな宣伝効果をもたらします。多くの場合、実際に使える製品はなく、商業的な可能性は証明されていません。

第2ステージ:過剰な期待がある流行期

 初期の宣伝がいくつかの成功物語を作り、多くの失敗も伴います。いくつかの企業は行動しますが、ほとんどの企業は行動しません。

第3ステージ=幻滅期

 実験と実行が結果を出せずに失敗すると、興味が衰えます。技術者はふるいにかけられるか諦めます。生き残った技術者が、早期採用者が満足するように製品を改良した場合にだけ、投資は継続します。

第4 ステージ=回復期

 この技術によって企業にもたらされる利点が具体化された例が増え、より広く理解され始めます。この技術の開発者から、第2、第3世代の製品が提供され始めます。より多くの企業が試作に資金を投じますが、保守的な企業はまだ慎重です。

第5ステージ=安定期

 慎重な大多数のユーザーの採用が始まります。開発者の生存力を諮る基準が、より明確になります。その技術の広範な市場での適用性と関連性が、結果に明確に出始めます。