米国でブランク氏の「リーン・ローンチパッド」方式が広がっている背景の1つには、国会議員の推進者の存在があります。彼らはリーン・ローンチパッド手法に感化され、旗振り役となりました。大統領選挙期間中という時節柄、民主党と共和党の意見の相違もうかがえる投稿です。(ITpro)

 リーン手法は 、米国で科学が商用化される方法を変革しました。今では、リーン手法が、母国をどのように守り、米国民が世界中で安全でいられるかを変革しています。

 米国政府がリーン手法を採用して、政府のイノベーションの取り組みをどのように再活性化しているかが、SiriusXMラジオ局での私の番組 「起業家の肉声」の最新の話題です。

 今回、スタンフォード大学のスタジオに来て下さった方は、以下の2人です。

・ダン・リピンスキー氏:民主党、イリノイ州選出の下院議員。全米科学財団(NSF)イノベーション部隊(I-Corps)の推進者
・セス・モルトン氏:民主党、マサチューセッツ州選出の下院議員。下院議院における国家軍事委員会の委員で、国防イノベーションの推進者

米国には、夢を追い、実現する人がいる

 リピンスキー氏は6期目の下院議員で、下院の科学宇宙技術委員会や研究技術部会のメンバーで、博士号を持っている数少ない下院議員の1人です。彼はNSFのI-Corpsを力強く推進しました。I-Corpsでは、科学者とエンジニアに対して、彼らの技術的なアイデアをリーン・スタートアップのプロセスを利用することにより、研究所から外部に持ち出し市場に提供する方法を教えています。

 リピンスキー下院議員は、下院運輸インフラ整備委員会のメンバーでもあります。その3つの部会、「航空」「鉄道、パイプライン、危険物」「高速道路と交通機関」のメンバーです。

 「イノベーションが米国経済を推し進める」と、彼は言います。

リピンスキー下院議員 イノベーションは、正に米国を活かす血液のようなものです。トーマス・エジソン、アレキザンダー・グラハム・ベル、ライト兄弟の逸話を振り返ってみると、技術イノベーションの出現と、それらが米国経済に与えた影響は歴然としています。

 私たちは、それを繰り返さねばなりません。米国には、起業家、発明家、夢を追う人が大勢います。スタンフォード大学に戻ってきて、私がここで大学院にいたときのドイツ人の友人を思い出しました。それは1989年でした。彼は映画の「フィールド・オブ・ドリームス」を見ました。彼に「映画はどうだったか」と聞くと、「こんなことはドイツでは絶対に起こらない。ドイツには、自分の農場を掘り返して野球場を作ろうという、奇抜なアイデアを持つ人は絶対にいない」と答えました。彼は続けて、「ドイツでは、“あり得ない話”を信じる人は誰もいないが、しかしアメリカは違う。アメリカ人は夢を追う。そして実行者だ」