今回の話題は、リーン・ローンチパッド・クラスがまさに現在進行形で広がり、成果を上げていることを示す例です。既存の事業会社がクラスを受講し、ピボットに成功した報告になります。(ITpro)

 私は生徒に対して、「私は皆さんの将来のキャリアに役立つ手法を教えているのであって、インキュベーターを運営しているわけではありません」、と釘をさしています。

 ごくまれに、生徒たちのチームは、私の助言を無視して、何億ドルもの価値のある企業を構築します。

 2011年のカリフォルニア大学バークレー校のリーン・ローンチパッド・クラスの1チームだったクレイブジャーキーを、ハーシーが2億ドル以上で買収しました。

 ジョン・セバスチャニと彼のチームは、2011年のバークレー校のリーン・ローンチパッド・クラスに、いくつかの考察を持って参加しました。

・スナック・フード(軽食)市場は、350億ドル(約4兆2000億円)と巨大だが、瀕死状態の食品分野であり、イノベーションと近代化が切望されている

・食肉スナックは、スナック・フードの1分野であり、25億ドル(約3000億円)規模である。米国人はスナック好きで、食肉スナックを好むことを証明するデータが山ほどある

・「ジャーキー2.0」を提供する新規企業には、スナック・フード市場で好機がある

・ジョンは、競争相手は伝統的な「食肉屋(既存のビーフ・ジャーキー企業)」と信じていた

 ジョンの壮大なビジョンは、既存の食肉スナック事業を破壊する企業を創業することです。彼は食料/飲料分野での破壊者である、ピーツ醸造、ボストン・ビール、ケトル・チップなどの「マーケット進出」戦略を利用できると信じていました。

 それらの新規参入企業は、各食料分野で、高品質の特異なレシピを提供し、製造は外部委託し、自分たちの資金と資源を販売とマーケティングに費して流通網を構築し、差別化されたブランドを作りました。そして、クレイブジャーキーは、 「マス・プレミアム」(大衆向けプレミアム商品)との位置付けし、パッケージ化し、価格付けしようとしていました。