放置した見込み顧客の8割が、2年以内に競合から製品を購入している――。

 米国のアドバイザリー会社であるシリウスディシジョンの調査によれば、営業担当者が「見込みなし」と判断して、フォローしなかったリードのうち、実に8割が2年以内に競合他社から製品を購入している、という驚くべき結果を公表している。

 この調査結果は、極端かもしれない。とはいえ、セミナーや展示会などで獲得したリードに対して、一斉にアウトバウンドコールをかけ、やっと訪問できた見込み顧客でも、「まさに購入検討タイミング」というケースはあまり多くない。

 この時点で「直近では見込みなし」という営業担当者の判断は間違っていないだろう。しかし、本来であれば、その後フォロー営業を実施し、中期的に案件獲得を目指したいというのがあるべき姿だ。

 ただし、営業リソースも無限ではない。リソース配分の関係で、目の前の既存顧客や新規開拓を優先せざるを得ず、一度接点を持った見込み顧客を放置する状況が生まれるのはよくある光景だ。

 問題は「検討タイミングを見極める継続的なコミュニケーション」の仕組みの欠如だ。この問題はマーケティングオートメーション(MA)ツールを活用した「リ・ナーチャリング」で解決できる可能性が高い。