健康管理ウエアラブルは、運動量の計測に加え、睡眠の質をモニターする。Appleが発表したApple Watchでは、睡眠状態を計測する機能は登場しなかったが、後継モ デルに搭載されると噂されている。ベンチャー企業からは、スリープトラッカーの登場が相次ぎ、睡眠を解析する技術が急速に進歩している。

Appleで睡眠の研究が始まる

 Appleは昨年、元大手家電メーカーPhilipsに所属していた睡眠研究科学者Roy Raymannを採用した。Raymannは睡眠研究の第一人者。ウエアラブルやセンサーの知識も豊富で、睡眠の質を向上する技法の研究を行ってきた。Apple Watchは、健康管理とフィットネスのためのウエアラブルと言われている。Raymannの移籍により、Apple Watchにスリープトラッカーが搭載される可能性は、ぐんと高くなっている。

出典: Hello
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 新興企業からも、ユニークなスリープトラッカーが登場している。Helloはサンフランシスコに拠点を置き、スリープトラッカー「Sense」を開発している(上の写真)。Senseは睡眠の状態と、寝室の環境を測定し、安眠を得るためのアドバイスを行う。Senseは睡眠の状態として、深い眠り、浅い眠り、起きている時間などを計測する。

 同時にSenseは、騒音、明るさ、温度、湿度、微粒子などの環境状態を測定する。両者のデータから睡眠に最適な条件を把握し、安眠のためのアドバイスを行う。また、Senseにはスマートアラーム機能があり、睡眠サイクルを考慮して、最適なタイミングで目覚ましを鳴らす。浅い眠りの時に、爽快に起床できる。また、上の写真のようにSenseに手をかざすと、目覚ましが止まる。SenseはクラウドファンディングKickstarterで230万ドルを集めて、大きな話題となった。製品価格は129ドル(プレオーダ)で、出荷は2014年11月の予定。